親知らずを抜くことをご検討されるも、抜歯時・抜歯後の痛みなど、何かと不安を感じる方も多いかと思います。
抜いた方が良い親知らず・抜かなくても大きな問題が起きないこともある親知らずについては、以前、ブログにてお話をさせていただきました。
親知らずの抜歯では麻酔を行うため、抜歯時に痛みを感じることはほぼありません。抜歯時の痛みが注目されがちですが、親知らずの抜歯においては抜歯後の過ごし方に注意が必要です。
今回は、「親知らずの抜歯当日の流れ」&「親知らずの抜歯後の注意点」をご説明します。
目次
■親知らずの抜歯当日の流れ
親知らずの抜歯では、初診で歯を抜くことはほとんどありません。通常、初診で親知らずを含む歯・顎の状態を確認・検査した後、2回目のご来院で親知らずの抜歯を行います。
1.麻酔
歯ぐきに表面麻酔を塗り、麻酔注射の針の刺入時の痛みをやわらげます。
表面麻酔が効いてきましたら、注射による局所麻酔を行い、親知らず周辺の痛覚を麻痺させます。複数本の親知らずを抜く場合や切開を伴う難抜歯の場合は、伝達麻酔(主に下顎孔:上下の奥歯のあいだの頬の内側への麻酔注射)を行うこともあります。
2.抜歯
局所麻酔が効いてきましたら、親知らずの抜歯を行います。
3.縫合・止血
抜歯でできた穴(抜歯窩:ばっしか)を縫合し、止血を行います。
4.抗生剤・痛み止めの処方
抜歯窩からの細菌感染を防ぐための抗生剤、および、痛み止めを処方します。
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抜歯後は、後日ご来院いただき、抜歯窩の消毒+患部の状態確認を行います。
抜糸のタイミングについてですが、通常、抜歯をしてから1週間~10日程度が経ったときに再度、ご来院いただき、糸を抜くことが多いです。
以上が、親知らずの抜歯当日~抜糸までの流れになります。次の項では、親知らずの抜歯後の注意点について、ご説明します。
■親知らずの抜歯後の注意点
◎親知らずの抜歯後は「ドライソケット」に注意が必要です
親知らずの抜歯後、特に気をつけたいのが「ドライソケット」。
ドライソケットとは、親知らずを抜いた穴にかさぶた(ぷるぷるした血のかたまり:血餅(けっぺい))が定着せず、親知らずの穴がなかなかふさがらない(歯ぐきの再生が遅れる)状態です。
ドライソケットになると抜歯窩の細菌感染が起き、顎骨骨髄炎などの重篤な疾患がひき起こされることも。
ドライソケットになった場合は、歯科医院にて抜歯窩の歯ぐきをひっかいて出血させ、かさぶたを作る処置を行うケースがあります。
特に気をつけたい、ドライソケット。ドライソケットを防ぐことをはじめとして、親知らずの抜歯後は以下のような点に注意しましょう。
①うがいの注意点
親知らずの抜歯をした後の当日~1週間程度は、ぶくぶくうがい・がらがらうがいなど、強い力で口をゆすぐことは控えましょう。かさぶたが取れ、ドライソケットになるおそれがあります。
親知らずの抜歯をした後の当日~1週間程度は、1日2回以内のやさしい力でのうがいに留めてください。うがいの際は、抜歯窩に強い水流が当たらないように注意が必要です。
②歯みがきの注意点
かさぶたが取れるのを防ぐために、親知らずを抜歯した当日~1週間程度は抜歯窩に歯ブラシがふれないように歯を磨きましょう。
③細菌感染の注意点
処方された抗生剤(抗生物質)は飲み切りましょう。痛みを感じないorガマンできる場合は、痛み止めは飲まなくてもかまいません。
④抜歯窩への刺激に関する注意点
舌や指先、つまようじで抜歯窩にふれるのはやめましょう。かさぶたが取れたり、細菌感染が起きるおそれがあります。
⑤運動・入浴の注意点
親知らずの抜歯をした後の当日~2、3日は、汗をかくような運動・バスタブに使っての入浴は控えましょう。血行が良くなり、患部の腫れや痛みが増す可能性があります。
なお、1時間程度の汗をかかないウォーキング、シャワーは抜歯当日から行ってもかまいません。シャワーの際はお湯(水)を口に含まないように注意してください。
⑥飲酒の注意点
親知らずの抜歯をした後の当日~2、3日は、飲酒は控えましょう。血行が良くなり、患部の腫れや痛みが増す可能性があります。
⑦喫煙の注意点
親知らずの抜歯をした後の当日~1週間程度は、喫煙は控えましょう。タバコに含まれるニコチンや一酸化炭素などの有害物質が原因で、抜歯窩の治癒が遅れる可能性があります。
【親知らずの抜歯をお考えの方はお気軽にご相談ください】
徳重ガーデン歯科 矯正歯科では、親知らずの抜歯を行っています(※)。
(※)歯ぐきの切開を伴う難抜歯は提携の病院をご紹介いたします。
親知らずの抜歯をお考えの方は、当院までお気軽にご相談ください。