「日本歯周病学会専門医」「日本歯周病学会認定衛生士」とは、“歯周病治療を専門に取り扱うにあたり、充分な技量と倫理観を有する”と、特定非営利活動法人日本歯周病学会により認定を受けた資格です。
専門的な歯周病治療を行えるかどうかの一つの判断基準になるでしょう。
歯周病のスペシャリスト
だからできること
歯周病治療を専門に行う医師は、歯肉や骨を再建する治療が得意です。根面被覆術という歯周形成外科治療や、エムドゲインによる再生療法によって、歯肉や骨の再建を行います。 (症例によっては再建できないことがあります。詳細な診査、診断が大切です。)
昔の歯周病治療では、失った骨や歯周組織を再生することは不可能だといわれていました。しかし昨今、医療技術は進歩しています。歯周病で失われた歯ぐきや骨を再生させ、ご自身の歯を長期間機能させることも、一部の症例では可能となっています。当院では、エムドゲイン、Gem21といった誘導薬剤を使い、歯ぐきや骨の再生を行います。
特殊な歯周病のひとつに、急性壊死性潰瘍性歯肉炎・歯周炎があります。急性壊死性潰瘍性歯肉炎は、通常の歯周病とは症状が違います。歯肉が炎症を起こしてかなり痛み、歯みがきも困難になります。口臭もひどくなり、重症になると、発熱、頭痛、倦怠感(けんたいかん)などの症状があらわれることもあります。この病気は主に18歳から30歳の成人期に見られ、歯肉が壊死して歯間乳頭部が陥没します。原因は口腔内を不潔にしていることですが、そこに過度なストレス、過労などの要因が加わって発症します。歯肉がひどく痛むため、ブラッシングやスケーリング、プロービングはできません。治療法としては、できるだけ歯肉に刺激を与えないよう、抗菌剤の投与とクロルヘキシジン溶液での洗口を第一に行います。痛み、症状が治まったあとは、通常の歯周基本治療に移行します。
根分岐部病変の治療は、もっとも難しい歯周治療のひとつといわれています。根分岐部病変とは、奥歯の根の分岐部(根分岐部)にまで組織破壊が進行した歯周病のことです。奥歯は噛み締めたときに耐えられるよう、1本の歯に2本あるいは3本の根を持っています。根分岐部は歯石の除去が難しく、患者さんにとっても歯みがきが難しい場所です。根分岐部病変を抱えた歯は症状があらわれにくく、また「歯周病を制することは、根分岐部病変を制すること」といわれるほどに、治療は大変困難です。そのため、 “根分岐部病変が進んだ歯は抜歯すべき”という意見を持つ専門医も少なくありません。
- 1度 (初期)
- スケーリング・ルートプレーニング
- 2度 (部分期)
- 歯根分割 抜根 エムドゲイン
- 3度 (全体期)
- 歯根分割 抜根 トンネリング 抜歯
レーザーによる
痛みの少ない歯周病治療
当院は、CO2レーザーとエルビウムYAGレーザーによる歯周病治療を行っています。
歯髄が炎症している場合はその組織に浸透し、直接アプローチすることで炎症を抑えるだけではなく血流も改善することができます。
麻酔をしなくても痛みをほとんど感じることなく歯肉を切開することができます。