今回は、お悩みの方も多い「親知らず」について、お話しします。
個人差はありますが、通常、20歳前後の時期に親知らずが生えてくることが多いです。
一方、20歳前後になっても親知らずが生えてこない方も。生えてくる年齢の違いのほか、親知らずそのものがない(親知らずの歯胚が存在しない)方もいらっしゃいます。
目次
■親知らずが生えてこない理由
①生えてくる年齢に個人差がある
通常、20歳前後の時期に親知らずが生えてくることが多いです。
20歳前後で生えてくることが多いですが、親知らずは生えてくる年齢に個人差があります。25~30歳頃に親知らずが生えてくる方も。
レアなケースでは、40歳を過ぎてから親知らずが生えてきた方もいらっしゃいます。
②歯ぐきの中に親知らずが埋まっている
歯ぐきの中に親知らずが埋まっているケースは少なくありません。
歯ぐきの中に親知らずが埋まっている場合、少しでも歯の一部が外に出ていれば「親知らずが生えてきたな」と、認識しやすいですよね(=半埋伏の親知らず)。
少しでも歯の一部が外に出ていれば認識しやすいのですが、歯ぐきの中に親知らず全体が埋まっていることも(=完全埋伏の親知らず)。
親知らずそのものは存在しているのですが、完全埋伏の親知らずは外から見えないため、「親知らずが生えてこない」ように見えます。
③親知らずそのものがない(親知らずの歯胚が存在しない)
何らかの原因により、親知らずそのものがない方もいらっしゃいます(親知らずの歯胚(しはい:歯の元になる組織(歯の芽))が存在しない)。
親知らずそのものがない原因は、はっきりとはわかっていません。はっきりとはわかっていませんが、以下のような因子が親知らずの歯胚が存在しない原因と考えられています。
[親知らずの歯胚が存在しない原因(主な因子:推論)]
-
遺伝的に、親知らずの一部が生えてこない家系
-
学童期(5~12歳頃)の栄養不足(カルシウム、リン、ビタミンなどの栄養不足)
-
食の欧米化(パン、パスタ、ファストフードなど)による、顎の発達不全(やわらかい物が中心の食生活が原因で正常に顎が育たない+小さな顎のため口腔内のスペースが不足し、親知らずの歯胚が発生しない)
{日本人の1~2割の方が、1本以上、親知らずそのものが存在しない可能性があります}
「日本人の1~2割の方が、1本以上、親知らずそのものが存在しない可能性がある」という調査結果(推測値)が報告されています(※)。
(※)愛知学院大学歯学部
「日本人第3大臼歯欠如頻度の時代変化」(2004)
より引用。
■親知らずが生えてこない場合、そのままにしても大丈夫なの?
◎歯ぐきの中に親知らずが埋まっている場合は、歯科医院の受診をおすすめします
上記でお伝えした①~③の原因の中で、注意が必要なのは②の「歯ぐきの中に親知らずが埋まっている(半埋伏・完全埋伏の親知らず)」場合です。
歯ぐきの中に親知らずが埋まっている方は、以下のようなお口のトラブルが起きる可能性があります。
[歯ぐきの中に親知らずが埋まっている場合に起きることがある、お口のトラブル]
-
歯ぐきの中に埋まっている+斜めor横向きに生えた親知らずが前の歯を押してしまい、歯並び(噛み合わせ)が乱れる
-
歯ぐきの中に埋まっているため歯を磨きにくく、親知らずのむし歯・歯周病にかかりやすくなる(半埋伏の親知らず)
上記のようなお口のトラブルが起きる可能性があるため、半埋伏・完全埋伏を問わず、歯ぐきの中に親知らずが埋まっている場合は歯科医院の受診をおすすめします。
なお、完全埋伏の親知らずは、ご自身では、親知らずの有無を確かめられません。完全埋伏の親知らずの有無を確かめるためにも、
-
親知らずが生えてこない
-
20歳前後を過ぎてから歯並びが乱れてきた(親知らずが前の歯を押しているため)
など、気になる症状があるときは歯科医院を受診しましょう。
【親知らずでお悩みの方はお気軽にご相談ください】
徳重ガーデン歯科 矯正歯科では、親知らずの抜歯を行っています(※)。
(※)歯ぐきの切開を伴う難抜歯は提携の病院をご紹介いたします。
親知らずでお悩みの方、親知らずの抜歯をお考えの方は、当院までお気軽にご相談ください。